
芥川龍之介の解釈した桃太郎。
働きたくないから鬼退治へ向かう桃太郎
桃太郎といえば鬼退治だが鬼退治をする理由が、
おじいさんやおばあさんのように働きたくないからだという軽はずみな理由で思い立つ。
それを聞いたおじいさんとおばあさんも、桃太郎の腕白ぶりに愛想をつかしており、鬼退治でも外に出ていくことは内心嬉しかったという。
犬と猿と雉の3匹の仲間を作るきっかけになった「きび団子」をあげるシーンも
1匹に対し、きび団子をひとつではなく、半分にしてあげるという、なんともセコい人柄が伺える。
童話では、立派な人格に大義ある志が宿った桃太郎だけれど、
芥川の手にかかった桃太郎は人間臭く、そこがかえって童話とのギャップが生まれ面白い。
桃太郎に退治された鬼の気持ち
童話の桃太郎は、鬼退治をして、鬼が所持していた金銀財宝を村に持ち帰って、めでたし、めでたし。
というストーリ-だけれど、本編は違う。
平穏に暮らしていた鬼たちに突如、桃太郎に理由もなく退治されてしまう。
命だけは勘弁してもらえた鬼が桃太郎に聞く。
「なぜ私たちを?あなたに何か無礼を?」
桃太郎は「特になく、思い立ったし、仲間もいるから」
といった動機の不純さすらもない動機によって、鬼は生活を奪われてしまう。
それ以後、鬼たちは桃太郎への復讐心を忘れずない。そして
人物の背景や立場によって、こうも物語の受け取り方は変わる。
しかし、一面的でなく、物事は二面性を持っているし、それ以上に多面的にみることもできる。
その見方を提示してくれる芥川の桃太郎のほうが、とても童話として読みたかったとすら思う。
ボクのおとうさんは、桃太郎というやつに殺されました。
引用 http://www.pressnet.or.jp/adarc/adc/2013.html
こんな広告コピーがある。
これは、芥川の桃太郎が提示したものに通じる。
物事は多面的である。
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