
青空文庫とは、作者の死後50年の著作権保護が切れた作者作品を対象にした作品をWEB上で無料公開しているサイトです。当サイトから短編小説・詩・エッセイを中心に1分で読め、かつ面白い作品リストを公開します。50年以上前の作品は現在の作風とは違う面白さが楽しめます。また、短い作品なので、朗読にもおすすめできる作品リストです。是非ご活用ください。
目次
お母さん 小川未明

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海を見たときの気持ちを思い出す短編
子どもが海が見えることをお母さんに伝える。その青や白の光景を目にし、白い波は応える。目にしたものすべてが、まるで生きているかのように映るのを横目に、お母さんは大人な少し温度の低い応対が親子の小さな記憶として共感できる歌。
お母さん 小川未明
星めぐりの歌 宮澤賢治

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宮澤賢治の世界観が1分で楽しめる歌。
星座それぞれが空で生きているかのように、歌いながら次の星座次の星座へと巡っていく。360度一面に広がる星々とそこで営みがあるような広がりをみせながら、足元の地球や星座を眺める人々の営みまで歌に込めれられているような生命賛歌な歌。
星めぐりの歌 宮澤賢治
海と太陽 小川未明

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海と太陽の秘密
海が静かなに波を打つ様子を、海がイビキをかいて眠っているという。でもそんな穏やかな海もいつかの日には、大きな口をあけて、人々や命を飲み込もうとしたそうだ。それを見た太陽が海に魔法をかけた。海と太陽の秘密。
海と太陽 小川未明
明日 新美南吉

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誰にでも明日がある。当たり前の尊さ。
明日がある。どんな生き物にも明日がある。それぞれの明日を歌いながら、明日という希望が静かに穏やかに読み手の生命力を沸き立たせてくれる新美南吉らしい朗らかな生命賛歌。
明日 新美南吉
山の歓喜 河井酔茗

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山の良さ、空の良さを歌う
近くにも遠くにも見える山々を見ることそれ自体が喜びに思えるのは、山自身も生きていて山も谷もありながら営んでいるから。その営みを強く美しくみせるのは、山稜の山と空の境の境界線であり大地と空がつながる場所。山には空が似合う。思い描くだけで清々しくなる。
山の歓喜 河井酔茗
空の美 宮本百合子

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都会の空も美しい
空の美しさは広々と青く澄む空だと答えるひとが多いかも知れないが、ここでいう空は、都会のビル群に切り取られた三角形の空だったり、人が介した出来た小さな空。それは、都会の独特の寂しさ悲しさが含まれた美しさを空が見せてくれるから。いつでもどこでも人の心を映す空は美しいと。
空の美 宮本百合子
ぼろぼろな駝鳥 高村光太郎

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ダチョウを歌いながら人間を憂う
動物園のダチョウを短い言葉で鋭利に描写しながら、それはダチョウでもなんでもない。人間が作り出したダチョウに似たものであり、それを作る人間の存在を鋭く憂う。
ぼろぼろな駝鳥 高村光太郎
老境 河井酔茗

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老いについて、じっとそっと受け入れる歌。
老いても驕らず、清貧を心に置きながら暮らす。「世にあづけたるわが寿いのちは 時来らば世に返さむ。草の生命はわが生命より短く 樹の年輪はわが年輪より多し。」天寿を全うする意思のみ強くそこにある老いの心境を歌う。
老境 河井酔茗
早春散歩 中原中也

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春の訪れは冬や過去との別れ
早春に春が来るのを感じる描写には日の光のみでなく、そこに影を映す。それは、心象風景にも来たようにひらひらと過去をはためかす。春がただただ希望のみを歌う季節ではない違った歌い方として、中原中也氏らしく憂いのなかに春を見出す。
早春散歩 中原中也
食物として 芥川龍之介

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食べ物として「ひと」を見たとしたら。
金沢では方言で肥った人をうまそうな人ということを聞いた芥川龍之介は、肥った知人を食べものやどう食べるかを想像し、うまいだのまずいだの語る。「谷崎潤一郎たにざきじゆんいちらう君は西洋酒で煮てくへば飛び切りに、うまいことは確たしかである。」室生犀星を食べることは難しいと述べたり、芥川龍之介の当時の人間関係や笑いがわかるエッセイ。
食物として 芥川龍之介
春の詩集 河井酔茗

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誰しもある青い春の詩集について
「感傷的で無分別で、あさはかで、つきつめて」いる言葉が連なり、歌わずしてはいられない詩のような塊を誰しもが抱えている。それは決して抱えるものでなく、広げて声にして歌ってしまいなさい、と優しく語りかけてくれる詩。
春の詩集 河井酔茗
猿の顔 寺田寅彦

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比較を論じることについての一石投じたエッセイ
人間は老齢になると親ザルの顔に似てくる。人間は猿よりも優れているのか、老いていくことは退化なのか。そもそも人間と猿を比較して何かを論じることこそ愚問ではないか。こんな比較論が蔓延している世間に投じるエッセイ。
猿の顔 寺田寅彦
狸と与太郎 夢野久作

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化ける狸のおそろしさとはオチが秀逸な短編
「あの森は狸がいていろいろのものに化けるから、日の暮れぬうちに帰らぬと怖ろしいぞ」と言われた与太郎は森で化物に化けた狸に出会った。しかし、いっこうに怖がらない与太郎に対し、狸は諦めた途端、与太郎は怖がった。オチが和みます。
狸と与太郎 夢野久作
ここが楢山 〈母を語る〉 小津安二郎

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小津安二郎が語る母のエッセイ
小津安二郎は5人兄弟でひとり生涯独身だった。人生の最後が近づいている母と暮らしながら、彼女はこの地を楢山、つまり姥捨て山だと語る。それはそれで、捨てに行く必要もないなど言って、いつまでもここにいていいよと語る小津安二郎の母への優しさが伝わうエッセイ。
ここが楢山 〈母を語る〉 小津安二郎
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