【おすすめ短編小説】いしわたり淳治「嬉しい悲鳴をあげてくれ」【全編あらすじと感想】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

“「言葉」の持つエンターテイメントの可能性を開く1冊” 鈴木おさむ

ショートショートとエッセイで構成される作詞家の作品。雑誌連載の一話を読んで、この人面白い、と思ったのが10年前。 隣で妻が本を手にして、この人面白い、と言っていたのが、いま。 いつか同じものを同じように面白がってくれる人が隣にいると、10年前の自分が知ったとしたら、さぞ嬉しい悲鳴をあげるだろうな。 と思った作品です。

 

いしわたり 淳治
日本のギタリスト、作詞家、音楽プロデューサーである。青森県十和田市出身。血液型B型。元SUPERCARのギタリスト。 シンプルなバンドサウンドからダンス、エレクトロまでアルバムをリリースする毎にそのスタイルを柔軟に変化させ、オリジナルアルバム7枚、シングル15枚を発表。 ウィキペディア

 

顔色

by unsplash

食事に誘った女の子がつれないし、なんか不思議なことをいう。人の顔色が読めると。振り回されるだけ振り回され、うちに誘ってみたが断られ、別れた。なぜか。顔色が読める言っていた彼女が友人に話したその男性の顔色がラスト。

短くも伏線回収、ラストのオチなど、ショートショートの面白さが詰め込まれている作品。

さみしい夜は

by unsplash

タクシーはこず、レンタルビデオ店やコンビニも閉まっている。夜の移動や娯楽、連絡手段が、停止した夜。ひとは夜の長さを知る。なぜそれが起きたのか。理由を知るといっそう寂しくなる話。

幽霊社員

by unsplash

内部告発で会社もキャリアもダメになった男が、自殺をはかるためホテルに泊まる。なぜか自室の部屋にいた女性と酒を飲み交わすことになり、今までの恨みつらみ後悔など話しだす。女性は前向きな言葉をかけ、男の自殺をやめさせる。なぜやめさせることができたのだろう。彼女は。。

コイバナシュールレアリズム

by unsplash

ある女性と食事デートするも噛み合わず、なぜか女友達を数人呼ばれ女子会に。趣味が合わないとはこのことか。ただ、前の彼女と別れた理由も趣味が合わなかったことが理由だけれど、今回は少し「趣味」が違った。

大きな古時計の真実

by unsplash

童謡の大きな古時計の真実の物語。お祖父さんは安らかに眠ったその日、古時計はなぜか12時を指し示し針がとまっていた。そこから浮かび上がった古時計の真実とは。

人間のオーバースペック願望

by unsplash

この部屋には人間のニートがいる。それらを囲むように家電が並ぶ。家電は人間のことをどう思っているのか?スペックの高望みをしている人間へのアイロニー。

偶像崇拝

by unsplash

閑古鳥が鳴く美容院に神様が来店した。願いを叶えてもらうことになったが思わぬ結末に。偶像で見た神様と本当の姿の神様は違う。

どなたかお客様の中に

by unsplash

飛行機内でよくあるどなたかお客様の中にというセリフ、そのシーンがいま叫ばれている。叫ばれ続けている。なぜに誰のために、叫ばれているのか。

永遠に続くもの

by unsplash

博士が開発したハゲ薬、マフィアに権利を差し出すと引き換えに研究所を守ってもらう契約を交わす。世の中に5人に3人が、ハゲになった頃、博士は本当の目的を始める。

待ち合わせ

by unsplash

彼氏がいる女性と念願の食事デート。彼との関係が終わったことを期待しながら待ち合わせる。彼女は少し遅れると連絡に空腹に耐えられず蕎麦を食べてしまった。いざ彼女との食事になっても食欲もなく、彼氏とも良好とのこと。恋はタイミング。そのすれ違いを待ち合わせと掛けた物語。

世界の中心

by unsplash

デパ地下のレジで働く男。機械的にレジ業務を、こなす。同じように機械的に挨拶もなく通り過ぎるお客達。繰り返されるレジを通る商品は世界各国日本全国から集まったものばかり。世界の中心とはどこだろうか。

共通の敵

by unsplash

人間という生き物は共通の敵を得た時だけ団結する。家庭から世界平和までサイズが変わっても同じように行動する人間の滑稽さを描く。

うれしい悲鳴

by unsplash

女性が雑誌を眺めながら、幾人もの男と結婚を取りきめる。雑誌の表紙は「これからは一婦多夫」と書かれた最新トレンドに乗っかる女性。世界の人口増加、食糧不足、世界的に一婦多夫になる近未来に、いぶつな女性の流行意識を皮肉る物語。

面白い服

by unsplash

面白い服はないかね。服を探しに来た男にショップ店員が次々と面白い服を紹介する。それは次第にエスカレートし店員が思う面白さに男は引き怖くなる。面白い服とは、面白いとは何か。その「異常さ」が面白い。

 

他エッセイ・小説目次

浮き浮きウォッチング
ヒラメキの4B
チャレンジ運転
from新居with love
ポケットから生まれた男
DANCE IN THE BOOOOOM
誕生日を祝う理由
第一印象を終わらせろ
はやく人間になりたい
made in自分
笑ってはいけない温泉宿
快適な暮らし
数字の話
窃盗のすすめ
似合う色の見つけ方

小鳥の歌声
賞味期限が切れた恋の料理法
密室のコマーシャリズム
正義の見方
男の持ち物
真面目なプレゼント
死んでも直らない
あくびをしたら
わからない儀式
新時代小説
ある研究成果
NEW MUSIC
殺人タクシー
空き巣さんいらっしゃい
我輩の辞書には
フジヤマインマイヘッド
あくびとファンタジーに関する考察
デパートの超魔術
少年よ、大志をミシェれ!
僕たちの失敗
イメージと未来の話
うれしい悲鳴をあげてくれ
CD屋敷
一時間、語れることはありますか?
「お」の道は険しい
銀色の鍋

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。