【おすすめ短編小説】レキシントンの幽霊 村上春樹 誰もが抱える寂しさの輪郭を感じる短編集

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村上春樹の短編集。表題に幽霊とある通り、収録された各短編はどれも不思議な空気が流れており、登場人物も実在してるかどうかわからないちょうど幽霊のように透明感のある存在ばかり出てきます。けれどもその世界には誰もが抱える「喪失」「孤独」「寂しさ」らが確かに実在しているようにも思えます。眠れない夜、雨の日の寂しさに似合う小説集です。

【公式紹介の引用】
古い屋敷で留守番をする「僕」がある夜見た、いや見なかったものは何だったのか?椎の木の根元から突然現われた緑色の獣のかわいそうな運命。「氷男」と結婚した女は、なぜ南極などへ行こうとしたのか…。次々に繰り広げられる不思議な世界。楽しく、そして底無しの怖さを秘めた七つの短編を収録。

レキシントンの幽霊  村上春樹

by unsplash

眠れない夜に読みたい短編

友人の古い屋敷で留守番をする「僕」。真夜中、一階で聞こえてくる音楽、パーティー。友人が話してくれた父との別れ。幽霊の夢を見ていたような読後感。

緑色の獣  村上春樹 ‪

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誰の内にもある暴力を映す短編 

夫の帰りを待つあいだ、婦人は家の窓から見える庭の椎の木を見ている。すると根元から緑色の獣が現れ、こちらにやってくる。獣の思わぬ行動と、それ以上の行動の婦人。‬

沈黙  村上春樹

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学校に一人はいたアイツな短編

人を殴ったことはあるか?と大沢さんに気軽な気持ちでした質問から、大沢さんは学生時代にあった人を殴った時の記憶をおもむろに語った。それは誰しもが思い描くような学校の人気者な人物との記憶だった。

氷男 村上春樹

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寒い季節に読み応えある短編

寒い季節におすすめ。 氷男と結婚した私は、彼との単調な暮らしに少し飽き、南極に旅行しようと誘う。南極に降り立った彼は私が知っている彼でなくなっていた。ファンタジーの男に恋した女の寂しさが読み手を一層冷やしてくれる不思議短編

トニー滝谷 村上春樹

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孤独について考えさせられる短編

父親の出自から物語は始まり、やがて男が生まれ大人になり、最愛の女性と出会い、失う。男は孤独から愛を手に入れ、また孤独に戻った。孤独とはなんだろうか。愛する女性の着ていた空っぽの服が孤独を強く意識させる。

七番目の男 村上春樹 ‪

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大事なものを取り戻す短編‬

‪幼少時、友を波によって失った。助けられなかった後悔と友の最後の笑顔が恐怖になり、時折夢に見る。数十年ぶりに手にした友がよく描いていた絵に、あの恐怖は自分が作り出したのかもしれないと故郷の海に向かう。‬

めくらやなぎと、眠る女 村上春樹 ‪

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夏、チョコ、まどろむ短編‬ ‪

歳の離れた従兄弟は時折耳が聴こえなくなる。病院に連れ添う病院の道中、他愛のない話に、昔友人とその彼女の見舞いへ行った夏の日を回想する。彼女が話していた夢と溶けきったチョコ、まどろんだ記憶の物語。‬

 

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