【おすすめ短編小説リスト】

【おすすめ短編小説】「パン屋再襲撃」 村上春樹 初期の傑作6篇短編集

村上春樹の初期の短編集。表題にパン屋再襲撃とある通り、収録された各短編はどれも不思議な設定・組み合わせが織り混ざっており、登場人物の過去の記憶に対する呪いや憂い寂しさとの決別を予感させる短編集です。

【公式紹介の引用】
堪えがたいほどの空腹を覚えたある晩、彼女は断言した。「もう一度パン屋を襲うのよ」。それ以外に、学生時代にパン屋を襲撃して以来僕にかけられた呪いをとく方法はない。かくして妻と僕は中古カローラで、午前2時半の東京の街へ繰り出した…。表題作ほか「象の消滅」、“ねじまき鳥”の原型となった作品など、初期の傑作6篇。

 

パン屋再襲撃 村上春樹

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ビッグマックが食べたくなる短編

真夜中、空腹に耐えられなくなった夫婦がパン屋を襲撃することに。読後はなぜかビッグマックが食べたくなる短編。マクドナルドで読むことをおすすめします。

象の消滅 村上春樹

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街にいた一頭の象が消えた短編 

街で管理していた象舎にいた象が消えた。新聞の地方面でそのことを知った僕は、他の人よりも驚き、そして他の人よりも忘れることはなかった。その象に人一倍の関心があったとことはもちろん、おそらく自分が最後に象を目撃しただろうあの不思議な記憶から。象は脱走したというよりも、消えた。最後に見た象はいつもより小さくなっていったような感覚。それ以降の僕は予想と結果のバランス感覚を失ってしまった。

ファミリー・アフェア 村上春樹

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兄妹の仲が妹の結婚で少し変わっていく短編。 

性に対してオープンな性格の兄は同居していた妹との仲は良かったはず。しかし、妹が新しい彼氏と付き合いだし結婚を考えるようになって、兄への態度が変わる。出会いが自身の価値観を変え、兄に対し嫌悪を覚える。変わる妹に置いていかれるように、兄は相変わらずな価値観を自覚しまま変えることもできない。兄のささやかな孤独の短編。

双子と沈んだ夜 村上春樹

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過ごした時間の記憶もかすかに、喪失感だけが残る短編 

たまたま雑誌で見かけた一枚の写真にあの双子の姉妹が映っていた。
その双子は僕が以前一緒に過ごしていた双子だった。隣にいる男がいまは一緒に過ごす男だろうか。
嫉妬はしていない。いまはもうあの頃の記憶も他人事のようにも思える。
けれど、喪失感だけが彼を悩ます。感情になる前に感覚をすくい取る村上春樹の短編。

ローマ帝国の崩壊・一八八一年のインディアン蜂起・ヒットラーのポーランド侵入・そして強風世界 村上春樹

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ある1週間の日記の短編

その日は風などなかったのに、急に強い風が吹き荒れるものだから洗濯物を取り込んだ。
その日は、電話がなったのに、風が強くて何も聞こえない電話があった。
その日は、昨日がヒットラーのポーランド侵入だったような記憶が交差して、そういえば映画のなかのワンシーンだと気づく。
その日は、彼女がうちに牡蠣鍋を作りにやってきた。最近身に起きた風の強い日のことの話を少し。
日記に書き留められた。これらの一日に記憶の断片が綴られている浮遊感、異国感のある独特な世界観書き上げる村上春樹のタッチが楽しめる短編。

ねじまき鳥と火曜日の女たち 村上春樹

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失業中、見知らぬ女から電話がかかる短編 

失業中の男は、スパゲティを作っている途中でかかってきた電話を取ると、知らない女から10分、時間を頂戴と意味のわからない10分のやりとりがあった。その日、家にいた猫がいなくなり探しにいった路地で少女にあった。猫は見つからない。妻には猫は死んだ。あなたの愛のなさが猫を殺したと口論の途中、また電話がなった。長編「ねじまき鳥クロニクル」の第1部の冒頭部分の元にもなっている短編。

 

 

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【おすすめ短編小説】レキシントンの幽霊 村上春樹 誰もが抱える寂しさの輪郭を感じる短編集

【朗読におすすめ】青空文庫で2分で読める。無料おすすめ短編小説・詩・エッセイリスト

青空文庫とは、作者の死後50年の著作権保護が切れた作者作品を対象にした作品をWEB上で無料公開しているサイトです。当サイトから短編小説・詩・エッセイを中心に2分で読め、かつ面白い作品リストを公開します。50年以上前の作品は現在の作風とは違う面白さが楽しめます。また、短い作品なので、朗読にもおすすめできる作品リストです。是非ご活用ください。

あかい、やさしい はなもやうが 村山籌子

はな

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優しさの意味を伝えたいときの朗読におすすめ

やんちゃな女の子の幼心の詩 

乱暴者と言われた女の子、可愛い服を着た女の子に憧れながら、分かっているけどやんちゃをしてしまう。でもこの詩が歌われていることが、彼女の言動とは違う内面が伺え、どんな子どもや人にも言動と違う内面があることを気づかせてくれる。優しさの意味を伝えたいときの朗読におすすめです。
あかい、やさしい はなもやうが 村山籌子

積木の町 ロバート・ルイス・スティーヴンソン

朗読1

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積み木で作った世界は心にある詩

幼少の積み木でなんでも作った記憶。国や世界を作った記憶、やがて飽きて壊した記憶。形はなくなってもあの時作った世界はまだ自分の心にあることを思い出す詩。思い出の意味が小さな子供でも共感できそう。思い出や記憶、過去と未来などに思いを馳せてほしいときにおすすめです。
積木の町 ロバート・ルイス・スティーヴンソン

つめたいメロン 小川 未明

メロン

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メロンをお兄ちゃんにもっていくときの達成感のある短編 

冷えたメロンが冷蔵庫にあり、お兄ちゃんと食べるつもりが、お客さんが来たので、食べることに。お兄ちゃんにあげたいなと言葉にした弟はずいぶんと褒められた。メロン一切れをもって自転車でお兄ちゃんのもとへ「シャツの そでが 風かぜに ふくらんで、かみのけが ふわふわしました。」の描写に弟の誇らしい気持ちが伝わります。弟の誇らしさなど描写が浮かんでくる想像力が豊かになりそうな朗読としておすすめです。
つめたいメロン 小川 未明

葬式の行列 田中 貢太郎

葬式

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自身の葬儀が行われていた怪奇な短編 

ある武士が帰ると、家の前で葬儀の列があった、誰の葬儀か尋ねると、自分の名前を答える。摩訶不思議な現象。短くも優しい怪談とそのオチに朗読にはぴったりかもしれません。少し怖い朗読をしたいときにおすすめです。
葬式の行列 田中 貢太郎

食通 太宰 治

食通

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昔の食通の定義、太宰の食通の定義が知れるエッセイ 

太宰は食通と言われた。昔の食通とは大食いと同義だそうだ。そんな太宰は、丁寧に食を楽しむ人に対し、馬鹿じゃないかと茶々をつける。短くもおすすめのエッセイ。
食通 太宰 治

横綱 太宰 治

横綱_太宰治

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横綱の意外な一面を切り取る太宰エッセイ

横綱の双葉山は、余計な質問には答えないらしい。あるおでん屋で見掛けた掛け軸の言葉。どうやらそれは、うんともすんとも言わない横綱が書いた言葉らしい。その言葉と筆具合に太宰は横綱の内面を想像する。太宰の独特の視点がおすすめです。
横綱 太宰 治

おっぱい 小川 未明

親子

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おっぱいが恋しくなる幼児の短編

赤ちゃんが母のおっぱいを吸っていたのを見た女の子は私も欲しいと幼児帰りする。お母さんにたしなめられ、外で遊んでいると、目にゴミが入ってしまい、男の子に介抱され自宅に戻った。お母さんが女の子におっぱいを目に指してあげる。。時代が違うのか、ここで、可愛らしいはずの話が笑いの方向性に変わってしまったこの読後感を是非。朗読したあとに感想を話し合うのもおすすめの作品です。
おっぱい 小川 未明

純真 太宰 治

純真_太宰治

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純真について、子育てについての太宰のエッセイ 

純真という概念は海外からきたのだから、そんな概念は的を得ていない。子どもや子育てはそんなキレイなもではない「人間は、子供の時から、どうしたって悲しい思いをしなければならぬものだ。」と締めくくる太宰の子育て観が覗えるおすすめエッセイ。
純真 太宰 治

どじょうと金魚 小川 未明

どじょうときんぎょ_小川未明

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金魚の価値とどじょうの価値が教訓めいている短編

金魚は見た目も美しく金額もなかなかで人気。それにはんして、どじょうは茶色く、人気がない。でもどじょうはある子どもに、愛嬌のある踊りをみせ、日照りの続く日々を生き残り、金魚とは違った魅力や価値を教えてくれた。価値とはなにかを教えてくれる短編。
どじょうと金魚 小川 未明

ゆづり葉 河井酔茗

ゆづり葉_河井酔茗

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人生は、いつか誰かに譲るときが来ることを教えてくれる詩 

「子供たちよ。お前たちは何を欲ほしがらないでも 凡てのものがお前たちに譲ゆづられるのです。太陽の廻めぐるかぎり譲られるものは絶たえません。」と誰もがいつか誰かに譲るときがくることを教えてくれる巡りの詩。環世界や輪廻などこの世界の摂理のようなものを伝えたいときに朗読おすすめの詩です。
ゆづり葉 河井酔茗

 

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