絵本

絵本を作りました。夢を食べるバクの話。初心者からのストーリーと絵の作り方について。

夏休みに妻と絵本を作ってみました。なぜ絵本を作ったか、どう作ったか、など初心者が絵本を完成するまでの作成過程を解説します。

絵本を作ってみて感じたのはモノ作りの「面白さ」が味わえたことや妻との共同作業・同じ趣味で同じ時間を過ごせた充実感です。大人になると、仕事次第、休日次第ではモノ作りすることの時間は減ります。

それでも問題がない人もいれば、モノ作りの面白さをまた体感したいと心のうちで思ってる人もいるかと思います。私はこの夏休みの時間から後者のモノ作りの「面白さ」を思い出してしまった人だと思います。

 

なぜ絵本を作ろうと思ったのか?はじまりは夢の話。

妻とふたりで夜眠る前に横になりながら少し話をしたりします。

最近見た夢の話をしたりするので「人の夢が見れるようになるといいね」といった話から、将来、人の脳が描いたイメージや夢の映像がコンテンツになったら面白いね、夢の話の映画や小説なんかもあるし、絵本ならできるかもねということになり、ひとの夢が見られるテレビや、咲いた花がテレビのような映像を映し夢が見られるなんてどう?と夢といえばバクって動物が夢を食べるね、バクが夢を食べに来る話はどう?とあーだーこーだ話して眠りにつきました。

後日、バクが夢を食べる話を絵本の文にしてお話を作ってみました。

それを妻に送り、妻も知り合いに読んでもらい、「絵本になったら読みたい」と言われたので、じゃあほんとに作ろうかと妻が絵を描くことにやる気を出してくれました。

ストーリーはどう作ったか?寝る前の話がきっかけ。

雑談やアイデア出しをとっかかりに。

ストーリーは、先述の夢の話がもとです。

バクが夢を食べる話。ひとりで考えることももちろん大前提ですが、話しているとアイデアが出てきたり精緻化されたりすることがよくあるので、どんどん話してボールを相手に投げてみる。相手のボールを受け取ってみることで、ひとりで面白いと思うものでも伝えてみると響かなかったり、予想以上に響いたり、さらにこうしたら?なんて想像を超えるアイデアが交換されます。

今回、夜眠る前の雑談なので、テンションはややおかしいですが、盛り上がるだけ盛り上がったアイデア達を朝の自分が自虐的に笑えればそれで十分ですし、それだけでなく、実際に話を作ってみて、妻に読んでもらうのも面白いかもと思いはじめました。

しかし夢を食べるバクは、自分が小さい頃からある寓話?でもあるほどなので、もうすでに世の中に溢れているよなと思いながらどのくらいあるのかを少し調べてみました。

世の中にどのくらいどのようなものがすでにあるか調べてみる

検索Wordは「バク 夢」など、出てきたサイトから、バクは獏とという架空の生き物で

獏(ばく)は、中国から日本へ伝わった伝説の生物。人の夢を喰って生きると言われるが、この場合の夢は将来の希望の意味ではなくレム睡眠中にみる夢である。悪夢を見た後に「(この夢を)獏にあげます」と唱えるとその悪夢を二度と見ずにすむという。

という寓話の情報や、検索Wordで「バク 絵本」を画像一覧で調べみます。下記は結果画像です。

たくさんありました。完成後のいま改めて画像一覧にあるそれぞれを覗いてみても近いものが有る気がします。

ストーリーを作るまえにGoogle検索をした理由には大きく2つあり、

・どのくらい過去に作った人がいるかを調べる量的な検索

・どんなものが実際にあるか調べる質的な検索

をして、いま自分がやろうとしていることの立ち位置を掴もうとしました。

メリットは、

作る人や世の中の実際を知れるので、それを参考にして取り入れたり、あえて避けたりなど進行方向を確かめる地図が得られること。

デメリットは、

自分が考えていることを自分以上の質でこれでもかという数を浴びせられモチベーションが落ちかねないこと。

デメリットのモチベーション低下のスパイラルはこうです。どんなものがあるかな?検索したらたくさんありました。。もう自分がやらなくてもよくね?となります。

Googleは知の高速道路を開通させもしたし、行動の一般道路のハードルすらあげもしたことを知る瞬間です。

なので、メリットよりもデメリットの影響度が大きいので、ここはあえてGoogleで調べてみても画像一覧でざっくり見ただけに留め、もう調べることをやめました。

Googleが教えてくれえる一番の情報は、行動できなくなるくらいなら調べない方がいいかもしれませんし、調べて調べてそれでも行動できるほどの熱が自身の内にあることに時間をつかうべきということかもしれません。

設定を作る。イメージをつなげる。

ストーリーは、まず「夢を食べるバク」がいて、先述の「ひとの夢が見られる花が咲く」あたりをつなげてみようといった感じでラフに設定し、考えていきました。

設定:夢を食べるバク

イメージ:夢が映る花。

設定を掘り下げる

・・・なんだか講釈垂れ流してますが、初心者がどう作ったかの解説なので、適当に読み流して下さい。

はい。続けますが設定をもう少し具体的に掘り下げてみます。

設定の夢はどんな夢か?夢は楽しい夢もあれば怖い夢もあるな。夢を食べるなら夢はどんな味か。楽しい夢は甘そうだし、怖い夢は苦そう。なんて連想していきます。

夢:楽しい夢は甘い。怖い夢は苦い。

つぎに夢が映る花はどうか?

夢が映るのはちょっと伝わりづらそう。もう少し違う切り口の花はどうか?バクは動物だし、食べた夢はうんちになる。そのうんち、つまりを夢を養分にして育つ夢の花というだけで十分かもしれないと色々考えます。

花:バクのうんちで育つ夢の花

先の夢と花をつなげると、

楽しく甘い夢のうんちと怖く苦い夢のうんちで育つ花。

となり、楽しい夢のシーン、怖い夢のシーン、とその夢で育つ花の過程がストーリーになりそうです。

それから、バクはこどもで、楽しい夢はもちろん大好物で、怖い夢を食べることで苦さを経験する。花だけでなく、バクの成長過程も描けそうとなります。

怖い夢の苦さはビールや珍味、ビターな味が好きなオトナの味としてお父さんバクが登場。また、楽しい夢だけでは咲かず怖い夢の養分もあって咲く花にしようとなりました。

楽しく甘い夢のうんちと怖く苦い夢のうんちで育つ花と、楽しく甘い夢や怖く苦い夢を食べることで成長するバク。

といったような感じでストーリーができてきました。

このストーリーをト書きで妻にメールを送り、いよいよ絵を描いてもらいます。

 

 

絵はどう書いた?透明クレヨンは、クレヨンと水彩絵の具の淡い絵が描ける

 

絵は妻に描いてもらいました。文は私が作りましたが、どのような絵になるかは、妻もいろいろイメージしてもらったり、分かりづらいところは話し合ったりしました。このあたりで、共同作業でモノ作りが始まった感覚を体感していました。


透明クレヨンの詳細はこちら

 

さて、絵ですが、まず何で描いていったか。これは透明クレヨンです。透明クレヨンにした経緯は、以前に訪れた本屋「Readin’ Writin’ BOOKSTORE」で購入しました。

クレヨンぽさに水彩絵の具の淡さがまじったような色合いが特徴です。ほんわかした絵が描けそうな素材なので妻にも合っていそう気がしました。

透明クレヨンに出会う前は、ちょうどエリック・カール展にも訪れていたのですっかりエリック・カール調に魅せられ、鮮やかな色合の切り絵やtupera tupera(ツペラ ツペラ)のようなセンスのある感じでやろうよと気軽に提案してみましたが、真似てるし、切り絵は大変というごもっともな意見が経緯でありました。話し合いは大事です。

実際に描いてみると、それぞれのクレヨンを混ぜわせたり、描き方で色の広がりや重なり具合に変化が出せるのでいいと言っておりました。

一点、使用した素材は、クレヨンだけでなく、ボールペンも使ってます。クレヨンの淡いだけでは輪郭が描きづらいので、下にボールペンで輪郭を描き、その輪郭周りをぼかしながら色をのせていくような描き方をしてました。

絵本作成に参考にした書籍紹介

これらのことをネットで調べてみたり、絵本のつくり方が分かる本をいくつか参考にしてみたりしました。参考にした書籍は2点です。

絵本つくりかた (プロの現場から学ぶ!)

こちらは、絵本のつくり方が全般的に載っています。絵本にまつわる用語解説からテーマ作りのヒント、表現方法、製本や電子書籍のつくり方まで、読み込めば絵本ができると確信できるほどの情報量です。本編とは別に、作者あとがきがこの本自体の制作苦労や絵本への情熱が溢れていていいなと思いました。

絵本作家61人のアトリエと道具

こちらは、著名な絵本作家のアトリエや道具など制作風景が伺える贅沢な本です。参考にした部分は、作家がどんな画材などを使っているかなどが分かるので、実際に手元にある作家の絵本はこんな風に作られているのかと知ることで、絵本作りのイメージがより明確になりました。個人的には長谷川義史さんの制作風景で、左手をポケットにいれながら右手で絵を描いてる写真がカッコイイとか思ったりしました。

【おすすめ絵本】「おならうた」 谷川俊太郎 おならは最低?理屈なく笑えるおなら最高説【あらすじ感想】

「おならうた」 谷川俊太郎

 

いもくって ぶ

くりくって ぼ

すかして へ

ごめんよ ば

おっふろで ぽ

こっそり す

あわてて ぷ

ふたりで ぴょ

谷川俊太郎作の「おならうた」に飯野和好が新作を加えた絵本。

最低で最高な「おなら」

 

いもくって ぶ

おならをするシーンが続く。それだけ。

それだけのことだし、もう大人なのだから「おなら」で笑うことはないな、なんて読み始めると笑っている。

考えてみれば、生活に欠かせない「おなら」がきっかけで笑いになることはあるんだよな。

音も「ぶ」とか「ぷ」とか、濁音半濁音で滑稽だし、ニオイも臭いし、なにより生理的でとても人間的な一面がわかる行為だ。緊張から緩和に空気を変えてしまう「おなら」は人間関係を実は良好な関係にしてくれるくらい、良い意味でそのひとの「隙き」を見させてくれる。

一見、最低だと思われている行為が実は最高だった。おならも一例のひとつかもしれない。

 

リズムとコミカルに、大人も子供も一緒に笑える絵本

 

くりくって ぼ

短いことばに、飯野氏の絵が想像も笑いも超えてくる。

リズミカルな詩とコミカルな絵が互いの良さを存分に引き立てる。

読み手はページをめくっては笑い、めくっては笑う。それだけでいい。

あっとういう間に読み終わったあと、もういちどあの音と絵に触れたくなる。

そこで気づくのか。コミカルな絵ではあるけれども、よく見ると、いくつもの意味や物語が含まれたている。だから何度でも楽しめる。

大人も子供も楽しめる笑いを誘いに誘う絵本。